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花・緑情報

あじさい通信2016その4〜多目的広場外周路〜

2016.06.19 更新








 今日は傘の花開く雨の日曜日です。日差しが強かった昨日は少しぐったりとうなだれていたアジサイも生き生きと輝きを見せています。

 今日はそんなアジサイの中から多目的広場外周路に咲くアジサイをご紹介します。

 3haを超える芝生広場の多目的広場は,ご家族連れや子どもたちの遊び場として,また様々なイベントの開催場所として広くご利用いただいています。広場を取り巻く外周路は浅い春,真っ白なユキヤナギが彩ります。そしてこの時期ヤマアジサイ系を中心とした様々なアジサイが咲き誇っています。(写真1=クロヒメアジサイ)

 メタセコイア並木からすぐに見えるのが大型で白い手まり咲き,アナベルです。(写真2)今はまだ緑が目立ちますが,7月の上旬には真っ白に変わっているはずです。

 白い両性花に柔らかな桃色の装飾花をつけているのがモモイロヤマアジサイです。(写真3)白花の東日本型ヤマアジサイを母種とし,土の質などで色が変化しにくいのが特徴です。

 フジノタキ(富士の滝)と名付けられた種は,八重の装飾花が半手まり状に咲く美しいアジサイです。(写真4)これも東日本型のヤマアジサイが基になっており,富士山周辺を産地としています。

 シノノメ(東雲)は星形八重咲きで淡い青の装飾花を持っています。(写真5)西日本型の青花ヤマアジサイが母種で,この色が明け方をイメージさせることが名前の由来です。

 この外周路に多く植栽されているとともに,西洋あじさい園でも見られるのがサバシノショウ(佐橋の庄)です。北陸地方などの多雪地帯に分布するエゾアジサイを母種とし,装飾花・両性花ともに澄んだ瑠璃色をしているのが特徴です。(写真6)この名前は新潟県の旧佐橋の庄の民家で栽培されていたものが世に広まったことに由来しています。これと同じエゾアジサイ系の手まり咲きも外周路でご覧いただけます。(写真7)エゾアジサイのDNAを受け継ぐアジサイはいずれも柔らかな青色をしています。

 この外周路ではほかにも多くの種類のアジサイをご覧いただけます。様々なアジサイの中からお好みのアジサイをお探しください。