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花・緑情報

フサフジウツギ

2015.07.27 更新





 この時期園内はもちろん六甲山系全般で淡い紫をした穂状の花に出会うことがあります。それがフサフジウツギです。(写真1)

 フサフジウツギはゴマノハグサ科(旧フジウツギ科)の落葉低木で,属名ブッドレアで呼ばれることもあります。

 枝先に円錐状の花序をだし,淡い紫の小さな花をたくさんつけます。(写真2)一つ一つの花は管状の合弁花冠(花弁が合着して管のようになったもの)を形成し,花冠の上端部は4つに分かれています。(写真3)オシベ・メシベは見えていませんが両性花で,いずれも花筒内についています。

 中国原産の帰化植物とされていますが,秩父地方で野生状態のものが発見されていてチチブフジウツギの別名があり,在来種とする説もあります。

 一般的なものは薄紫色ですが,種類によっては白や赤,橙色のものもあり,本園でも香りの丘で白い花を咲かせるものが見られます。(写真4)

 花期の長い花で暑さが続く間はずっとご覧いただけるはずです。英名でバタフライ・ブッシュと呼ばれるように甘く香る花にはチョウも多く集まります。華やかなチョウとともに花をお楽しみください。