今日は成人の日です。新しく成人になられた皆様方にお祝いを申し上げるとともに，その輝かしい前途を期して記念となる樹木をご紹介します。

　その一つがケヤキです。ケヤキはニレ科ケヤキ属の落葉高木で，山野に自生するとともに庭木や公園樹，街路樹として植栽され，さらには防風や防火のための屋敷林などとして広く利用されています。

　このケヤキが成人の日の記念樹としてふさわしいのは，大地にしっかりと根を下ろして，勢いよく両手を広げるように伸びる姿が堂々とした気概を表しているからだといわれています。確かに葉を落とした樹形からはそうした勢いが感じられます。（写真１）

　美しいのは樹形だけでなく，秋には鮮やかな赤や黄に彩られます。（写真２・３＝2016/10/28撮影）また春の新緑もしなやかで，生き生きとした躍動感や華やぎが感じられます。（写真４＝2016/4/28撮影）

　ケヤキの名前は「際立っている」「美しく目につく」といった意味の「けやけし」に由来するといわれていますが，それはこの姿からも納得していただけるかと思います。

　もう一つの記念樹はマツです。いわずと知れた松竹梅に数えられる縁起樹ですが，その堂々とした姿は人生の一つの門出を祝うのにふさわしいものです。今日は中でもその名も姿も立派なダイオウマツをご紹介します。（写真５）

　ダイオウマツは北アメリカを原産地とするマツの仲間です。樹高は30〜35m，時には50m近くに達することもある大型の松です。大きいのは樹高だけでなく，その葉や松ぼっくりも日本の松とはスケールの違う大きさです。（写真６＝アカマツのものとの比較）

　ダイオウマツ（大王松）の名前はこの雄大なスケールに対してつけられた名前です。

　新成人の皆様方。皆様の未来がこれらの木のように堂々とそして美しいものであることを心より祈念しております。