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花・緑情報

冬のバードウオッチング1〜手軽に見られる鳥〜

2017.01.05 更新







 今日は平成29年最初の開園日です。本年もよろしくお願いいたします。そして今日は二十四節気の小寒にあたります。「寒の入り」でこれからが本格的な寒さを迎える頃となります。今日もそれにふさわしい北風が冷たい冬日です。

 木々は葉を落とし冬ざれた風景が広がっていますが,それが枝で羽を休める野鳥を見つけやすくしています。酉年の今年,これまで野鳥に縁がなかった方もそんな鳥たちの姿をご覧になってはいかがでしょうか。今日はまず森林植物園で手軽にご覧いただける野鳥をご紹介します。

 比較的よく見られ,なおかつ人をあまり恐れない鳥がヤマガラ(写真1)とシジュウカラ(写真2)です。同じシジュウカラ科でどちらも頬に白い模様がありますが,ヤマガラは胸が茶色なので簡単に区別できます。またシジュウカラは胸に黒い縦筋が入っており,ネクタイをしているように見えます。(写真3)

 木々の間を忙しく飛び回る小さな鳥がエナガです。(写真4)長い尾が特徴的で,枝先に逆さまにぶら下がって餌をついばむ姿が可愛らしい鳥です。(写真5)群れで行動することが多く,一度にたくさんの数を見ることができますが,いつも忙しく動き回っているため,写真に収めるのは一苦労かもしれません。

 これら3種が林の中などで見られることが多いのに対し,イネ科植物の実を好み,ススキの草原などで見られることが多いのがホオジロです。(写真6)その名前の通り(頬白)頬が白い鳥ですが,目の上にも白い線が入っています。体全体はスズメに似た色合いです。秋から初冬にかけて木の頂でさえずることがありますが,これはモズの高鳴き同様,求愛行動ではなくなわばり宣言のようです。近縁種で体色がよく似たミヤマホオジロやカシラダカなども園内で見られますが,これら冬鳥は改めてご紹介します。

 今日ご紹介した鳥たちは一年中見られ,比較的目にすることが多い種です。森林展示館で双眼鏡の貸し出しも行っておりますので,気軽に野鳥との出会いをお楽しみください。