コバノミツバツツジ
2016.04.17 更新
昨16日から本園では「新緑つつじ・しゃくなげ散策」の期間となっています。各種ツツジやアズマシャクナゲが開花し,柔らかな新緑に包まれた園内を彩る好季節です。春の光を浴びて輝く新緑の中にあって華やかな色を添えているのがコバノミツバツツジです。(写真1・2)
コバノミツバツツジはツツジ科ツツジ属の落葉低木で,本州中部以西から九州にかけて分布しており,六甲山系にも多く自生しています。
5弁の花は花弁が淡い赤紫で,1本のメシベと10本のオシベをもっており,反り返るようについたオシベがよく目立ちます。(写真3)
中部地方から関東地方に分布するミツバツツジと比べて葉がやや小さいため,コバノ(小葉の)ミツバツツジと呼ばれています。なおミツバツツジは少数ではありますがつつじ園に植栽されています。こちらはオシベが5本です。(写真4)ミツバツツジの名前は3枚の葉が輪生することに由来しています。(写真5)
なおツツジの語源は「ツヅキサキギ」(続き咲き木)が訛ったものとか「ツツシベ」つまり筒形の花の先からオシベが飛び出した形を表した言葉が訛ったものなど諸説があります。
ツツジ科植物は酸性土壌を好むため,花崗岩が風化した六甲山系の山々はツツジ科植物が多く自生しています。園内でもコバノミツバツツジをはじめヤマツツジやドウダンツツジその他多くのツツジをご覧いただけます。春から初夏にかけての木々の装いをお楽しみください。