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森林植物園のいま(バックナンバー)

ダンコウバイ

2017.03.26 更新






3月最後の日曜日は曇り気味の空模様となりました。さすがに冬の寒さは抜けましたが,春らしい暖かさがまだやってきません。様々な花も暖かかった昨春から比べると,10日近く遅れ気味です。そんな中,早春の花ダンコウバイがようやく黄色い花をつけはじめました。(写真1)

 ダンコウバイは漢字で「檀香梅」と書きますが,ウメの仲間ではなくクスノキ科クロモジ属の落葉低木です。(写真2)近縁はクロモジですが,その可愛らしい形の冬芽が少し割れかかっており,こちらも開花が近いことを示しています。(写真3=クロモジ)

 関東以西の本州・四国・九州の山地に自生し,落葉樹の林床や林縁に生育します。日本以外では中国や朝鮮半島にも分布しています。

 葉を展開する前に花をつけますが,前年の葉の脇に複数の花序をつけ,その一つの花序からさらに複数の花を咲かせます。(写真4)この黄色い花はほのかな香りを持っています。一つ一つの花は6枚の花被片を持っています。雌雄異株で雄花はメシベが退化しています。また雌花は1本のメシベが伸びているとともにオシベもついていますが,これは花粉をださない仮オシベです。(写真5=雌花)

 ダンコウバイのダンコウ(檀香)は,香木として知られるビャクダン(白檀)の漢名で,元々檀香梅はロウバイの品種名だったそうです。それがこの種に転用されたのは,花だけでなく材にも香りがあるためかもしれません。

 ダンコウバイはコナラ広場の一画,カラマツ林に向かう斜面地でご覧いただけます。

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