ナツツバキ
2016.06.20 更新
雨は上がりましたが蒸し暑い一日です。今週はこんな梅雨らしい日が続きそうです。
一週間ほど前に「ナツツバキの仲間」としてヒメシャラとコウライシャラノキの開花をお知らせしましたが,沙羅双樹に模されシャラノキの別名を持つナツツバキも咲き始めました。
ナツツバキはツバキ科ナツツバキ属の落葉高木で,この仲間はアジアとアメリカに8種が分布し,うち3種が日本に自生しています。
5弁の花は花弁にフリルのような細かい切れ込みがあり,清楚な美しさを持っています。(写真1)この風情と朝咲いて夕方落花するはかなさが沙羅双樹に模された理由なのかもしれません。
ヒメシャラなどのご紹介の際に触れましたが,仏教の聖木である沙羅双樹は,熱帯に育つ別科の植物で日本の気候では育ちません。ただ平家物語で「沙羅双樹の花の色・・」と語られているのはこのナツツバキです。
この木は樹皮が平滑で,薄く剥げ落ちた跡が赤褐,灰白,灰褐色などの模様になります。(写真2)花はもちろんですが,この美しい樹皮も庭木としてよく利用される要因です。
前にご紹介したヒメシャラとコウライシャラノキはまだたくさんの花をつけています。(写真3=ヒメシャラ・4=コウライシャラノキ)またナツツバキも咲き出したばかりではありますが,たくさんの花芽をつけています。(写真5)いましばらくは3種のナツツバキが楽しめそうです。