シダレエンジュ
2014.07.28 更新
今日は日差しは強いものの比較的過ごしやすく,午後になっても30℃を超えていません。
ケヤキの木立に囲まれた多目的広場外周路では,涼しい風が吹き抜けていました。(写真2)
今日は天津の森で咲き出したシダレエンジュについてお知らせします。(写真3)
シダレエンジュはマメ科の落葉高木で,落葉期の曲がりくねった樹形が目を引く木です。(写真1=2014/3/10撮影)
円錐花序についた白い蝶形の花は,マメ科植物の典型的な形です。(写真4・5)
学名のSophara japonicaは日本原産であることを表していますが,仏教伝来とともに日本にやってきたという説もあります。そして「エンジュ」の語源が古代中国での呼び名である「エス」に基づくものであるという説に従えば,やはり中国が原産地なのかもしれません。(エスがエニスになり,エンジュとなった)
その中国では古来エンジュは縁起のよい木とされており,中でもその変種であるシダレエンジュが最も縁起がよい木とされていたそうです。
周(古代中国の国名)の時代の宮廷には3本のエンジュが植えられていて,朝廷の最高位にある三公はそれに向かって座ったといわれています。また官位の最高位は「槐位(かいい)」と呼ばれていたそうです。(槐=エンジュのこと)
この花の蕾は乾燥させて止血剤として用いられるほか,高血圧予防にも効果があるそうで,天津の森のほか薬樹園にも植えられています。
今日は過ごしやすかったもののまだまだ暑い日が続きそうです。縁起のよい木にあやかって,健康的で有意義な夏をお過ごしください。