サルココッカ
2017.02.28 更新
早朝は寒気の影響で氷点下まで下がっていましたが,日差したっぷりで気温も上がり,早春を感じさせる一日です。2月も最終日となり気分はもう春です。そして早春の花,サルココッカも咲き出しています。(写真1)
サルココッカという名前からは,欧米などからの渡来種というイメージを受けますが,これは学名からきている名前で原産地は中国・ヒマラヤなどです。
ツゲ科サルココッカ属の常緑低木で,冬でも濃い緑の葉を茂らせ,日陰でもよく育つ強健種です。
花は雌雄同株の異花で葉の腋にかたまってつきます。(写真2)4本のオシベがつき出した雄花が目だっていますが(写真3)よく見ると2本の角のようなメシベを持つ雌花も見つかります。(写真4)花弁はなく,シベを覆っているものはガク片です。
この花は甘い香りを持つとされ,英名もSweet box(boxはツゲの英名)ですが,花が小さいせいか近寄っただけではそれほどは香らず,花に顔を近づけると特有の香りが分かります。
和名としても使われているサルココッカという学名は,「肉質の液果」(液果は果汁の多い実)という意味で,確かに秋には赤い実をたくさんつけます。(写真5=2016/10/29撮影)
日本産のツゲは細工物として使われるほか,葉が密なことから垣根などにも利用されています。このサルココッカも日陰地の垣根などに利用されています。
サルココッカはさくら園とロックガーデンでご覧いただけます。目立つ花ではありませんが,早春の色と香りをお楽しみください。